日弁連の収支を見てみよう

皆さん、こんばんわ。
今日も株価が上がって、ちょっとご機嫌の私です。
もっとも、最近は、本業が減収、減収で株の儲けなんて微々たるものですが。

さて、今日は、日弁連の収支でも見てみましょう。
日弁連の収支はこちらで見られます。
http://www.nichibenren.or.jp/library/ja/publication/books/data/2012/whitepaper_finance2012.pdf

これによると、まず、収入のほとんどが、会費と登録料になっています。
そうです。前回の記事では、弁護士会費を取られると言いましたが、そもそも弁護士登録する際にも、莫大なお金を取られるのです。その他、事務所の住所や電話番号が変わったりすると、その度になぜか5000円も取られます。信じられません。



まあ、気をとり直して具体的に数字を見ていきましょう。
2011年度の収入は合計62億ほどで、会費が46億、登録料が1億ほどですね。

ちなみに、2012年度予算では、会費が49億、登録料1億ほどとなっています。
今、弁護士の数は、毎年のように激増していますから、一人当たりの会費の額をかえなければ、総額も増えていきます。当たり前の話ですね。

弁護士の所得は下がっている、新人は就職もない、あっても労働条件は悪化している。
だったら、一人当たりの会費を減額すれば良いだろうに(多少減額しても総額は下がりません)、弁護士会にそのような発想はないようです。

個々の弁護士が苦しんでもいい。弁護士会が儲かればいいんだ!
そのような考えなのでしょうか?!


次に支出を見ていきましょう。
総額62億ものお金をいったい何に使ったのか?!
政治家や公務員は、マスコミや国民の批判の目にさらされていますが、弁護士会に対しては、ほとんど監視、批判の目がありません。だからダメなのです。弁護士の皆さん、支出をしっかりチェックしましょう。

支出の中で多いのが、事務費ですね。
これは、弁護士会役員の給料、福利厚生費の他、印刷や通信に使われています。
会長の報酬として支払われた額は2500万です。
年間1200万、ボーナス600万、退職金約700万です。

まあ高いは高いですが、3万人を超える組織のボスですし、ここは目をつぶってやりましょう。ただ、自己の都合だけ考えて、構成員たる弁護士のことを、まるで考えない仕事をするなら、絶対許せませんが。
副会長は13人ほどいて、6200万。月給40万ですね。副会長になると事務所の仕事があんまりできなくなるし、これはご苦労様って感じですね。

弁護士職員の報酬は5億。これは、総長次長、嘱託職員の給料。全員弁護士です。嘱託職員の人数がわからないので、適正かどうかはわかりません。知っている人おしえてください。

職員の給与として11億。職員数は約160名。一人当たり700万弱か。
修習生は、弁護士になるよりも日弁連に就職した方が良さそうです。


次に、7億4000万ほど使っている事業費を見てみましょう。
人権大会4400万、司法シンポジウム1400万、業革シンポジウム2500万、国選シンポジウム450万。
全部やめた方がいいのでは!
毎年毎年やっていますが。これらのシンポ、何か成果上がったことあるのでしょうか?
しょうもない理想論をダラダラしゃべっている状況にはなっていないでしょうか。
仮に成果があるとして、就職先のない修習生から、多額の登録費用や弁護士会費を徴収してまでやるべきことなのでしょうか。
今や登録費用や弁護士会費を払えず、登録を見送る若手もいる時代なのです。どうしてもやりたいなら費用をかけず青空の下でやるなるすればよいのではn。こんなに費用をかける意味を教えてもらいたいものです。

自由と正義1億4000万、日弁連新聞700万、日弁連速報700万。
これも金かけすぎでしょう。
自由と正義は懲戒事例など役立つ情報があるからいいものの、速報と新聞については興味がなく読んでいない会員も多いはずです。
今の御時世、全部メールにして費用削減すべきです。
メールを使えない会員がいるっていうなら、当該会員にのみ別途費用とって郵送すればよいのです。

裁判員制度広報啓発事業費210万。
なぜ、裁判員制度の広報啓発に200万も出しているのでしょうか。それは国の仕事のはずです。
そもそも裁判員制度自体に反対の会員だって多いでしょう。勝手に会費を裁判員制度の広報に使わないでもらいたいです。
ちなみに24年度からこの費用は委員会費に吸収されることになっています。
これで、正確にいくら使われたかわからなくなります。

それから同じく7億5000万ほど使われている委員会費。
私が持っている資料からでは、どういう分配がされているかわかりません。
しかし、委員会なんて、やりたい会員がお金をだしてやればよいはずです(懲戒に関することだけは例外)。
会員の会費を使ってやるべきことではありません。

最後に会議費。
これが何と、2億です。
会議に2億って。やれ総会だ。やれ代議員会だ、やれ役員会だ。そのための旅費だのなんだの、人の金だと思って使いすぎではないでしょうか。
会議の通知は全部メールでやれるはずです。飲み物食べ物はいりません。自前で十分です。
これで半額くらいにはなります!












ぼったくり弁護士会費

世間では弁護士費用は高いというイメージがある。
たしかに裁判を1回やるだけでも、通常何十万というお金がかかるものだ。

だが、弁護士費用が高いのには理由があるのだ。

まず、1つ目に、医者などのように保険制度がない。
医療費は、毎月健康保険料をみんなが納めている。
そのため、いざ病気になった時に患者が負担するお金は1割〜3割にすぎない。しかも一定の金額を超える分はかからないという素晴らしい特典まである。

弁護士費用には、このような保険制度はない。普段納めていないのだから、弁護士を使う人が原則10割その費用を負担しなくてはいけないというわけである。

2つ目は、法律事務所も営利企業に過ぎないということ。
弁護士になろうと思った人は、始めは多かれ少なかれ、「誰かの役に立ちたい」。そう思って、弁護士を志したはずである。

しかし、その弁護士自身にも生活はある。
守らなければいけない子供や家族がいる。
事務所を借りる家賃、業務に必要なコピー機、毎日のように出る判例、書籍のフォロー。
当たり前の話だが、一人前の弁護士でいるということだけで、莫大な費用がかかるのだ。

たとえ、依頼者がどんなに困っていても、無料で解決してあげることはできない。
法律事務所も、稼がなくてはならないのだ。

「そんなのは、どこの会社も一緒じゃないか」
そんな声が聞こえてきそうである。

たしかに、どの会社でも、そこで働いている人には、その人、その人の生活がある。
しかし、弁護士と普通の会社では決定的に異なるものがある。

それが弁護士会費だ。

これが異常なほど高い。こちらをご覧ください。
http://www.moj.go.jp/content/000077010.pdf

地域によって違いはあるが、年に60万〜100万の金を弁護士は弁護士会に上納しなくてはいけないのだ。
さらに、これ以外にも、上納は必要である。
たとえば、国選業務。
国選とは罪を犯した人間が弁護士をつけるお金がない時に国が費用を負担して弁護士をつけるというものだ。
国がたて替えるというだけあって、弁護士に払われるお金は、通常の弁護士費用と比較して激安だ。
被告人の権利を守り、手続きが適正になされているか確認し、無実の人を罰さないようにしなくてはいけない弁護人の責務や、かかる時間を考えるとありえないほど安い価格だ。
時には、被告人に逆恨みされて、脅迫されたりすることだってあるにもかかわらずだ。

なんと、弁護士会によっては、この激安の国選費用からすら、上納金を取るところがあるのだ。
他にも管財人報酬や法律相談料などからも、上納させる弁護士会もある。

いまどき、ヤクザもびっくりのシステムである。

そして、この弁護士会費を払わないという選択肢はないのだ。
弁護士会費を払わないと、除名されて、弁護士業務ができなくなる。


「そんなの、一般人の私達には関係ないわ」
今度はそんな声が聞こえてきそうである。

ところが、関係なくないのだ。
法律事務所だって営利企業。

本来、弁護士会費の分だけ、あなたが払った弁護士報酬も安くできたのだ。
つまり、あなたも間接的に弁護士会費を払っているようなものだ。


今日は、弁護士会費の概要について説明した。
次回も、このぼったくり弁護士会費について掘り下げてみたいと思う。

アンチ弁護士会

日本では、弁護士は必ず、弁護士会に所属しなければいけない。
一般の方には知られていないが、この弁護士会というのは、本当にどうしようもない団体である。

このブログは、一弁護士が、弁護士会に対する不満、弁護士会の不正、怠慢、問題点をぶちまけていくブログである。

なぜ、そのようなことをするのか。
弁護士会の存在は、弁護士にとっても、消費者にとっても害悪でしかない。
そのことを少しでも広めたいと思っている。

弁護士になれば、正義の実現に貢献できるのではないか。
そう思って私は、それまで勤めていた金融機関を辞め、司法試験を受けた。
もっとも弁護士になってすぐに、そんな甘いことも言っていられないと気づいてしまったが。
今は、正義のことだけでなく、事務所の経営とか、株とかFXとかお金のことを考えなければいけない状況になっている。
そうしないと、食っていけないからだ。

こんな今の私でも、弁護士会を批判することで、あるべき日本の司法を提示できるかもしれない。
そう思い、筆を取る。